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【2024年12月24日「適時開示ピックアップ」】メニコン、日本コークス工業、ゼネラル・オイスター、阪和興業、タムラ製作所、アライドアーキテクツ、Schoo、クシム

12月24日火曜日の東京株式市場は反落した。日経平均株価の終値は、前日比で124円安の3万9036円だった。クリスマス・イブで海外投資家らの動きが鈍かったようだ。そんな24日の適時開示は205件。この中からコーポレートガバナンスやコンプライアンス、リスクマネジメントなどで注目されるリリースをピックアップ、周辺情報も交えてお送りする。

コンタクトレンズ「メニコン」が“所有と経営の分離”を発表

東証プライム上場でコンタクトレンズのメニコン(名古屋市)は、田中英成・取締役兼代表執行役会長CEO(最高経営責任者)が2025年3月31日付で退任し、代表権を持たない名誉会長に就く人事を発表した。

代表執行役社長の川浦康嗣COO(最高執行責任者)がCEOを引き継ぐ。創業家出身の田中氏は、「『所有と経営の分離』をより明確にすることで、経営の透明性を一層向上させたい」とコメントし、今後は名誉会長として同社のサポートや後進の育成に従事するとしている。

24年3月期の有価証券報告書によると、田中氏個人は2.51%を所有する第6位の大株主。メニコンは田中氏の父に当たる田中恭一が創業した。

【メニコン】取締役兼代表執行役の異動(辞任)に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241221542390.pdf

「日本コークス工業」北九州工場で“火災”3人が病院搬送

東証プライム上場の日本コークス工業(東京・江東区)は、北九州事業所(北九州市)で火災が発生し、やけどで3人に病院に運ばれたと発表した。

火が出たのは、コークス炉で発生したガスを精製する場所。24日11時15分頃に出火し、同13時45分頃に消火した。被害や発生原因を調べている。

【日本コークス工業】当社北九州事業所火災発生の件
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241224543928.pdf

「ゼネラル・オイスター」中国の水産物禁輸で「阪和興業」と提携解消

東証グロース上場で殻付き牡蠣のレストランを展開するゼネラル・オイスター(東京・中央区)は、プライム上場の鉄鋼商社、阪和興業と資本業務提携を解消すると発表した。

同社は2022年1月、阪和興業と提携契約を締結。阪和興業からの食材の提供拡大や、牡蠣を海外で生産・販売することを検討したが、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出で、中国企業からの需要が激減。

ゼネラル・オイスターは「当初想定したシナジーを生み出すことができなかった」としている。

【ゼネラル・オイスター】資本業務提携の解消に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241224543384.pdf

「タムラ製作所」再発防止策で内部通報の重要性訴え

東証プライム上場で電子部品などを手掛けるタムラ製作所(東京・練馬区)は、2024年11月に外部調査チームがまとめた不正会計の再発防止策を決めたと発表した。

項目は多岐にわたっているが、そのひとつ「内部通報制度の拡充」では、経営トップが内部通報制度の重要性や通報者保護について、グループ全役職員向けに周知し、適時適切な通報の利用を促すとしている。 一方、浅田昌弘社長が25年1月から3カ月間、月額報酬の20%分を自主返上することも発表。本誌既報の通り、タムラ製作所では11月、中国の連結子会社2社で仕掛かり品の評価などで不正な会計処理が発覚していた。

【タムラ製作所】再発防止策の策定および役員報酬の一部自主返上等に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241224543765.pdf

「アライドアーキテクツ」不適切な売上計上をめぐり調査委設置

東証グロース上場でデジタルマーケティングを推進するアライドアーキテクツ(東京・渋谷区)は、会計処理に不適切な点が確認されたとし、調査委員会を設置したことを公表した。

特定の従業員による売り上げの計上が適切に行われていなかったことが判明し、内部監査室が調べたところ、売上計上の妥当性や時期について問題があったという。

調査委員会の委員長は社外取締役の小副川俊朗・監査等委員で、委員には同じ社外取で監査等委員の大村健弁護士と渡邉淳・公認会計士、そして早川・村木経営法律事務所の早川明伸弁護士、株式会社KICの高木明・公認会計士で、委員長以下5人体制で事実を把握し、原因究明や再発防止策も提言するとしている。

【アライドアーキテクツ】調査委員会設置に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241224543623.pdf

オンライン研修「Schoo」で個人データが漏洩

東証グロース上場で法人向けのオンライン研修をてがけるSchoo(スクー、東京・渋谷区)は、顧客の個人データが漏洩していたと発表した。

流出内容は主に所属会社名と氏名で、2020年3月30日から24年12月23日の間、「集合学習機能」というサービスで、利用者間で個人データの閲覧ができたという。顧客からの報告で発覚し、23日に利用を停止した。閲覧できた個人データの総数は980件。

同じアカウントで、複数の顧客のアカウントを管理していたことが原因としている。現在のところ、二次的な被害は発生していないという。

【Schoo】個人情報漏えいのお知らせとお詫び
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241223542950.pdf

暗号資産交換所運営「クシム」が株主提案に反対

東証スタンダード上場で、ブロックチェーンの開発や暗号資産の交換所を運営するクシム(東京・港区)は、株主提案について反対すると発表した。

取締役でもある田原弘貴氏から、田原氏を含む6人を取締役(監査等委員を含む)に選任する提案などが出ていた。

クシムは11月25日に情報漏洩の疑いがあるとして田原氏に対して辞任勧告(本誌既報)しており、今回の提案についても、「田原氏に当社の経営を委ねることはできない」と説明、同調する候補者にも賛同は難しいとしている。

株主提案された取締役候補の中には、辞退を表明した人もいる。ドナルド・トランプ氏の米大統領再選もあって、暗号資産が注目される中、混乱が続いている。

【クシム】株主提案に対する当社取締役会の反対意見に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241224543733.pdf

(平日連載、2024年12月25日公表分に続く)

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