時価総額トップ30社中8社が対応策開示なし
時価総額ランキング上位30のうち未開示は8社だった。首位のトヨタ自動車は、まさに今回集計対象にした1月23日に終値ベースの時価総額が48兆7981億円を付け、1987(昭和62)年にNTTが付けた過去最高を上回って日本企業の時価総額歴代最大値を更新した。ただ、それでもトヨタのPBRは1.27倍でしかない。昨年12月末時点で本件に係る開示は行っておらず、提出済みのCG報告書は2023年6月の定時株主総会後に提出したものが最後。本稿執筆時点の1月26日時点でも提出されていない。
もっとも、自動車関連企業は低PBRの象徴的な業種で、時価総額21位のホンダは同0.63倍にとどまる。しかしながら、対応策はCG報告書上で「開示済み」。また、トヨタが発行済み株式の5%を保有するいすゞも対応策を開示している。一方、日産自動車とSUBARUは「検討中」。マツダは2023年12月27日にCG報告書を提出しているが、本件に関する記載はない。スズキも提出済みのCG報告書は23年の定時株主総会後に提出したものが最後で「非開示」だった。
時価総額3位のNTTをはじめとする通信キャリアはどうか。NTT、KDDIは開示済だが、投資持ち株会社のソフトバンクグループとその子会社、ソフトバンクはいずれも、直近で提出したCG報告書は2023年6月のものが最後なので、当然、対応策に関する記載はない。ちなみに、時価総額上位30社に登場しなかった楽天グループも、23年4月に提出して以降、CG報告書は提出していない。
あと、時価総額5位のキーエンスは国内屈指の高収益企業として知られ、PBR6倍超だが、同社も未開示。このほか、ユニクロを運営するファーストリテイリングも同6.47倍ながら未開示で、同3.82倍の任天堂、そして同10倍超のオリエンタルランドなども現状では対応策を開示していない。東証の要請とはいえ、高PBRを実現しているので、そもそも対応策を開示する必要性すら感じていないといったところか。

続いては、低PBRのワーストランキング企業を見ていこう。