イメージ ワン「前社長らによる第三者に不正な金品供与など」
医療・衛星の画像処理を提供するイメージワンは、2023年9月29日に社長と取締役による不祥事を発表した。9月中旬に社長と取締役による不正の内部通報が寄せられたのが事の発端だ。内容は同社子会社の新規事業参入において第三者に不正に金品を供与しているというものだった。
10月16日に第三者委員会を設置。第三者委員会の調査で、不正な金品供与のほかに、空気清浄機の在庫買い取りに関する購入相手の偽装や、新型コロナウイルス抗原検査試薬取引の前渡金をめぐる問題、同社株式の貸株などの問題、再生EVバッテリー(本蓄電池取引)の環境型事業を謳った資金融通取引など、内部通報が引き金となって社長が関連した不祥事が次から次へと明るみになった。
24年1月16日に公表された第三者委員会の報告書では、①代表取締役だった前社長のコンプライアンス意識の欠如、②新規事業を進めるうえでのリスク管理の杜撰さ、③代表取締役に対する社員の忖度、④社長の過大な決裁権限、⑤取締役への情報共有の不備などといったものが不祥事の原因となったと指摘している。
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2023年に不祥事が発覚して何らかの調査が公表された企業78社のうち、少なくとも内部通報が起点だったと報告書等で明記されているのは上記の7社のケースだった。10%に満たない割合で、およそ一般的な発覚ルートとは言い難い。逆に言えば、その他多くの企業不祥事は内部通報“以外”の経路で発覚しているわけで、公益通報者保護法が制定・改正されて久しい中、いまだ各社の通報制度が機能していないことの証左とも言える。「Governance Q」では近く、報告書で指摘される不祥事企業の内部通報制度にあり方についてもレポートする予定だ。