5月14日の日経平均株価は前日13日により55円安い3万8128円で取引を終えた。そんな14日の適時開示は1962件だった。
愛知・竹本油脂と「ごま油」シェアを二分
東証スタンダード上場で「純正ごま油」などで知られるかどや製油(東京・品川区)は5月14日、公正取引委員会からごま油の販売に関して不当な取引制限(独占禁止法第3条違反)があったとして、排除措置命令および2198万円の課徴金納付命令を受けたと発表した。
かどや製油は竹本油脂(愛知・蒲郡市)とともに、昨年3月に公取委からごま油の卸向け価格販売に関して独禁法違反の疑いがあるとして立入検査を受けていた。なお、かどや製油と竹本油脂は2社でごま油のシェア100%を持ち、食品ごまにおいても2社がほとんどのシェアを持っている。
公取委によると、今回の事案は、23年1月以降、丸美屋食品工業(東京・杉並区)および東証スタンダード上場のエスビー食品(東京・中央区)向けに販売されるごま油について、かどや製油と竹本油脂の2社の営業担当者が面談や電話で価格引き上げに関する情報交換を行い、同年7月1日以降に両社向けのごま油の販売価格を引き上げていたという。
さらにフンドーキン醬油(大分・臼杵市)に対して販売するごま油と食品ごまについても、2社の営業担当者が価格引き上げの情報交換を行い、遅くとも同年6月1日以降の価格を引き上げていたとしている。
その結果、リリースの通り、かどや製油は公取委より2000万円超の課徴金を今年12月までに納付するよう命じられたのに対し、非上場の竹本油脂は課徴金納付を命じられていないのだ。