【2025年3月5日「適時開示ピックアップ」】長谷工と日本特殊塗料「独禁法違反」の疑いで公取委が立ち入り検査

長谷工コーポレーションと日本特殊塗料は3月5日、マンション大規模修繕の受注に対して、独占禁止法(不当な取引制限)違反の疑いがあるとして公正取引委員会の立ち入り検査を受けていると発表した。
【日本特殊塗料】公正取引委員会による当社子会社への立入検査について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250305589101.pdf
【長谷工コーポレーション】公正取引委員会による当社子会社への立入検査について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250305588869.pdf
立ち入り検査を受けたのは、日本特殊塗料の子会社であるニットクメンテ(東京・北区)と長谷工の子会社、長谷工リフォーム他20社という。
マンションの大規模修繕は12~15年の周期で行うことが推奨され、主に経年劣化した外壁や屋上の防水工事、共用部の修繕・交換や排水管の改修などが行われる。国土交通省が調査した「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、修繕工事の金額は4000万~6000万円の割合が最も高く、中でも建築系工事が6割を占めている。
修繕工事は住民による管理組合が委託先の管理会社等を通じて工事業者に発注するが、大規模修繕の見積もり合わせや入札で、事前に受注者を決定していた疑いがあり、数十年前から受注調整が行われていた疑いがあるという。
なお、5日時点では公取委側の正式発表はなく、長谷工のリリースにある通り、「一部報道機関の報道」が先行したもよう。なお、先行して報道したのは日本経済新聞のようで、4日時点で速報していた。
ちなみに、日本特殊塗料の株価は6日11時時点で前日終値の1400円より上昇。長谷工は報道当日4日の終値は反落したものの、5日終値は前日比14円高の1970円、6日11時過ぎ時点で1973円を付けている。
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