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【《週刊》世界のガバナンス・ニュース#3】東京メトロ、住友商事、英ゴーアヘッド、印アダニ、JERA、泰ガンクン・エンジニアリング、米アマゾン、米アンソロピック

東京メトロと住友商事、ロンドン地下鉄「エリザベス線」の運営事業を受注

英ロンドン交通局は、ロンドン都市圏を東西に走る地下鉄「エリザベス線」の運営事業を、東京地下鉄(東京メトロ)住友商事、英鉄道事業会社ゴーアヘッド・グループから成る企業連合に委託すると発表した。3社は事業会社「GTSレール・オペレーションズ」を設立し、来年5月から事業を開始する。契約期間は7年で、2年半の延長も可能という。

GTSの出資比率はゴーアヘッド65%、東京メトロ17.5%、住友商事17.5%。東京メトロと住商は、両社が共同で海外鉄道事業の運営に取り組む初めての案件としている。

また、東京メトロとしては、海外鉄道の運営に参画する初の事例となる。住商にとっても、英国での鉄道運営への初参加となる。両社は「日本企業の質の高い交通・輸送インフラ事業の海外展開を推進する案件」と説明している。

エリザベス線は、ヒースロー空港とロンドン中心部、ロンドン東部をつなぐ路線長117キロの地下鉄路線。英国で最も乗客数が多い路線の1つで、2023年は2億1000万人超が利用、30年には利用者は2億5000人を超える見通し。

【ロンドン交通局】GTS Rail Operations Limited announced as new operator for the Elizabeth line
https://tfl.gov.uk/info-for/media/press-releases/2024/november/gts-rail-operations-limited-announced-as-new-operator-for-the-elizabeth-line

【東京地下鉄、住友商事】東京メトロ・住友商事、英国地下鉄Elizabeth lineの運営事業を受注
https://www.tokyometro.jp/news/2024/219521.html

印財閥アダニの会長ら幹部、詐欺容疑で米連邦検察に起訴される

米ニューヨーク東部地区連邦検察局は、インドの新興財閥アダニ・グループの創業者で会長のゴーダム・アダニ氏ら幹部8人について、インド政府から太陽光エネルギー供給契約を受注するため同国当局者に計2億5000万ドル(約390億円)超の賄賂を贈ったうえ、その事実を米投資家に隠したなどとして起訴したことを明らかにした。

アダニ・グループは、アダニ氏が1988年に設立した巨大複合企業。石炭採掘やインフラ関連、港湾運営など多角的に事業を展開し、従業員は2万3000人を超える。アダニ氏はアジア有数の富豪で、同じ西部グジャラート州出身のナレンドラ・モディ首相と盟友関係にあるとされる。

アダニ・グループをめぐっては、昨年も会計不正疑惑が浮上していただけに、モディ首相に火の粉が飛ぶ可能性もある。

【ニューヨーク東部地区連邦検察局】Billionaire Chairman of Conglomerate and Seven Other Senior Business Executives Indicted in Connection With Scheme to Pay Hundreds of Millions of Dollars in Bribes and Conceal Bribery Scheme From U.S. Investors
https://www.justice.gov/usao-edny/pr/billionaire-chairman-conglomerate-and-seven-other-senior-business-executives-indicted

JERA、タイの太陽光事業を再生エネルギー大手ガンクンに売却

東京電力グループと中部電力が折半出資する日本最大の発電会社JERAは、タイで手掛けていた太陽光の独立系発電事業(IPP)について、保有する全株式を同国の民間再生可能エネルギー大手、ガンクン・エンジニアリングに売却した。

同事業は、タイ北部・中部に建設された6カ所のメガソーラー発電所から成る。売却した株式は、事業権益の49%に相当する。「今後とも、保有する資産の売却や売却後の資金を活用した再投資により、ポートフォリオを入れ替えることで、事業環境の変化に合わせた最適な資産構成を実現し、収益の拡大を目指す」としている。

ガンクンは、タイ国内で再生エネ発電のほか、送配電・変電機器の製造販売、発電所の設計・調達・建設などを展開している。

【JERA】タイ・太陽光IPP事業の株式売却についてhttps://www.jera.co.jp/news/information/20241121_2058

米アマゾン、AI新興アンソロピックへの出資倍増

アマゾン・ドット・コムは、生成AI(人工知能)分野の米新興企業アンソロピックに40億ドル(約6200億円)を追加投資する計画を発表した。

アマゾンはアンソロピックに対し、すでに40億ドルを出資しており、投資額を倍増させることになる。

アマゾンは米マイクロソフト、米アルファベット子会社のグーグルなどとの間で、AI関連サービス分野でしのぎを削っている。

一方、アンソロピックは、対話型AIモデル「クロード」をアマゾン傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)に提供しているほか、アマゾン製のクラウド基盤や半導体を使ったAIモデルの学習を行うことを計画している。

【アマゾン・ドット・コム】Amazon and Anthropic deepen strategic collaboration
https://www.aboutamazon.com/news/aws/amazon-invests-additional-4-billion-anthropic-ai


(毎週火曜日連載、次回#4は2024年12月3日公開予定)

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