【特集】難題「子会社ガバナンス」――グループトップに“命取り”のリスクも
日本企業、とりわけ大手企業はさまざまな子会社・関連会社を抱え、一大企業グループを形成している。その序列は歴然とし、人事権をはじめとする支配権を持つ親会社からすれば、子会社はさながら植民地と言えるポジションに甘んじてきた。そのため、子会社に対する管理強化は時として過剰な介入となり、一方、自主性の尊重は放任に転じかねない危険性を孕む。そんな難しい舵取りが求められる子会社が、グループ全体のコーポレートガバナンスを揺るがし得る“火薬庫”となるケースが増えてきている。事実、子会社で発生した不正を受け、親会社のガバナンスが厳しく指弾される状況が現れているのだ。不祥事、事業ポートフォリオ、親会社からの天下り……さまざまな観点から、子会社ガバナンスの難しさを検証する。