火種は2年前の「国交省OB社長のパワハラ辞任」
ただ、その後は大きな投資も調達もなく、平成不況下では航空需要もしぼみ、年商は右肩下がり。リーマンショックと東日本大震災、その後の不況で2012年3月期の売上高は208億円まで下がっている。そんななか、インバウンド(訪日外国人客)需要の増加を追い風に2020年3月期は248億円まで回復するも、新型コロナウイルスのショックで2022年3月期は237億円に後退。コロナ影響が薄れた直近の2023年3月期は255億円となっている。
そして、良くも悪くも、安定していたこの会社に激震が走ったのが2021年5月。会長兼社長の甲斐正彰氏(1981年旧運輸省入省、元国交省航空局次長)によるパワーハラスメント問題が浮上したのだ。
このときに第三者の弁護士による事実関係の調査実施を取締役会に指示したのが、同社の「指名委員会」だった。ちなみに、空港施設は現在も監査役会設置会社のままで、いわゆる「指名委員会等設置会社」ではないが、2019年に取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置している。
調査の結果、甲斐社長によるパワハラが事実として認定され、2021年6月開催の定時株主総会後に社長に就任したのがJAL出身の乗田氏(1982年入社)だった――。#2では、現在に至る空港施設の問題を詳述する。