6月4日の日経平均株価は前日比300円高の3万7747円で取引を終えた。そんな4日の適時開示は178件だった。
損保ジャパンからの“36億円”損害賠償請求訴訟
東証プライム上場のクラボウは6月4日、損保ジャパンから36億6049万円の損害賠償請求訴訟を提起されたことを発表した。
遡ること3年前の2022年6月30日、東証プライム上場のSBSホールディングス(HD、東京・新宿区)の子会社であるSBSフレックが所有する大規模冷凍自動倉庫の「阿見第二物流センター」(茨城・阿見町)で火災が発生。人的被害はなかったものの、6688.3㎡(約1012坪)が焼失するという大規模火災となった。
倉庫内のウレタン樹脂が火災の原因で、7月2日には引火性ガスが発生して一気に燃え上がる「フラッシュオーバー現象」まで発生。鎮火には火災発生から丸5日かかり、当時の報道によれば、消火活動で多量の水を使用したため貯水池の水位が低下し、町民に節水の協力も呼びかけるほどだった。
さらにSBSフレックの22年2月のリリースによると〈2022年6月に開設〉とあり、6月1日の開設から1カ月足らずでほぼ全焼する事態となった。
そして、この焼失した物流センターの防熱工事を請け負ったのがクラボウだった。
クラボウの22年7月27日のリリースによると、〈当社の化成品事業部が防熱工事を実施した物流施設において発生した火災事故に関し、当社に損害が発生する可能性が生じておりますのでお知らせします〉と発表している。
一方、それから約5カ月後の同年12月19日には親会社のSBSHDがリリースを公表し、火災によって焼失・毀損した固定資産に対して保険会社より52億3600万円を支払われたことを公表している。