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【5月8日「適時開示」ピックアップ】アルファクス・フード・システム「配膳ロボット」めぐって特別調査委を設置ほか、660件のリリース

「監査法人が不在」の状況に

ところでリリースによると、配膳ロボットをめぐっては23年9月期と24年9月期の売上計上で疑義があったといい、これを受けて特別調査委は20年9月期~24年9月期を対象に調査するとしている。この結果、調査と決算数値の確定には一定の時間がかかるとして、25年9月期中間期の決算発表を延期した。

一方、AFSは5月8日、このリリースとは別に会計監査人の異動についても公表している。昨年12月に選任していた監査法人やまぶき(京都市、監査契約は未締結)が、今回の会計疑義で〈決算が訂正されることとなれば、その決算が固まるまでは監査の引継ぎも不可能〉として5月7日に就任を辞退、会計監査人が一時不在の状況になっている。

AFSは1987年の創業で、06年9月に当時のヘラクレス市場に上場した。24年9月期の売上高は約16億円で、純利益は6300万円だった。

そんな中、同社株をめぐっては昨年10月、証券取引等監視委員会がインサイダー取引の疑いで弁護士ら5人に課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告。AFSが23年6月に公表した第三者割当の新株発行について、同社と契約交渉を行っていた会社役員から発表前に情報を得た知人の弁護士ら3人と、さらにAFSの元役員から公表前に情報を得た取引先関係者、合わせて4人が同社株を購入していたという事案だった(課徴金納付対象は会社役員を含む5人)。

ともかくも、AFSは今回の特別調査委設置などについて、〈株主・投資家の皆様、取引先及び関係各位におかれましては、多大なご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます〉としている。