前日5月8日木曜日の日経平均株価は反発、前日比148円高の3万6928円で取引を終えた。そんな8日の適時開示は660件だった。
「配膳ロボット」で双日と独占契約
東証グロース上場で外食企業向け業務管理システムを手掛けるアルファクス・フード・システム(AFS、山口・山陽小野田市)は5月8日、「特別調査委員会」の設置と2025年9月期中間期決算の発表延期を公表した。
AFSが今回、特別調査委を設置することになったのは、周辺サービス事業における「配膳ロボット」に関する売上計上について〈一部に疑義があること〉を認識したため。今年3月下旬頃に外部からの指摘を受けて社内調査を進めていたという。
特別調査委は、委員長に神久治郎公認会計士、 委員に関徹公認会計士と門松優介弁護士(弁護士法人ANSWERZ)を選任した。3名とも事前の社内調査には関与せず、同社と利害関係もないとしている。特に神久氏は、システム監査に強い会計士といい、監査等委員からの推薦を受けたと発表。また、門松氏は〈増資を予定していた際に増資側の担当弁護士〉で、財務や税務にも精通しているという。
そもそも、配膳ロボットとは、レストランなどの飲食店で料理を利用客の座席そばまで届けるサービスロボットのこと。近年、人手不足などを受けて外食店での導入が進んでおり、慣れない客が接近してくるロボットに間誤付く風景も散見される、あれだ。
AFSのホームページでも、AI(人工知能)サービスロボット「サービスショット」として5種類ほどがラインナップされており、20年3月にレンタルサービスを開始した。さらに23年4月には大手商社の双日と中国オリオンスター社製の配膳・案内ロボットに関する国内外食・飲食業への独占販売店契約を締結。ちなみに双日は、AFS株の4.38%を保有する第4位株主となっている(昨年9月末現在)。