【4月15日「適時開示」ピックアップ】トーシンHD「改善報告書」提出命令、リンナイの浴室暖房乾燥機火災、日本調剤“英文記事報道”、ニチレイ役職者処分ほか203件のリリース

前日4月15日の日経平均株価は続伸し、終値は285円高の3万4267円だった。その15日の適時開示は203件だった。

「トーシンHD」東証による「改善報告書」の提出と「公表措置」実施

東証スタンダードのトーシンホールディングス(HD、名古屋市)は、携帯電話契約における顧客へのキャッシュバックの未精算問題に絡み第三者委員会の報告書を受領したことを受け、その後、経理担当役員が辞任したことを4月9日の本誌でも報じたが(関連記事)、4月15日には東証から「公表措置」が実施され、「改善報告書」の提出を求められたことを発表した。

東証によると、改善報告書の提出期限は5月16日、その理由を「開示された情報の内容に虚偽があり、上場規則に違反し、改善の必要性が高いと認められるため(有価証券上場規程第504条第1項第1号)」としている。

また、公表措置に至った経緯も「開示された情報の内容に虚偽があり、上場規則に違反した旨の公表が必要と認められるため(有価証券上場規程第508条第1項第1号)」と記載している。

【東証】改善報告書の徴求及び公表措置:(株)トーシンホールディングス
https://www.jpx.co.jp/news/1023/20250415-11.html

トーシンHDは〈今回の東京証券取引所による「改善報告書」の提出請求及び「公表措置」の実施を厳粛に受け止めており、着実に再発防止策を実行し、信頼回復に全力で取り組んでまいります。〉としている。

17:45【トーシンHD】東京証券取引所による「改善報告書」の提出請求及び「公表措置」
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250415516448.pdf

「リンナイ」浴室暖房乾燥機の使用中止と無償点検・修理実施

東証プライム上場のリンナイは、製造から10年以上経過した浴室暖房乾燥機において、経年劣化の故障により発火する可能性があることを発表した。

リンナイは15日に会見を開き、2019年2月から今年1月までの間に愛知県や兵庫県で浴室暖房乾燥機から発火する事故が7件起きていたと公表。そのうちの1月の事案では兵庫県で住宅1棟が全焼し、1人が軽いけがをしたという。

対象となるのは03年8月から20年8月までに製造された約37万台という。

16:00【リンナイ】当社製浴室暖房乾燥機の使用中止と無償点検・修理に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250412514395.pdf

「日本調剤」Mergermarketの記事についてコメント

東証プライム上場の日本調剤は、4月14日に「Mergermarket」(マージャーマーケット)が配信した有料会員向け英文記事について「当社が発表したものではない」とコメントを出した。

件の媒体はM&A専門のグローバルメディアで、その英文記事の内容は、日本調剤が非公開化に向けた入札プロセスを開始したというもの。

これに対して同社は「企業価値向上に向けて様々な経営戦略上の可能性を検討しており、当該検討の一環として上記プロセスを実施していることは事実」としたが、現時点で決定しているわけではないとしている。

15:40【日本調剤】一部報道について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250415516129.pdf

「ニチレイ」元従業員の不正行為受け取締役および執行役員に処分決定

東証プライム上場のニチレイは、同社中国子会社の元従業員による不正行為を受け、再発合施策を策定したほか、経営責任を明確にするため役職者に対する処分を決定したと公表した。

今年3月25日に公表した同社調査委員会の報告書によると、中国子会社の元董事長兼総経理が、無断で会社を設立し機関決定等の適正な内部手続を経ずに取引先の資金負担、債務保証等の合意を行う等の不正行為があったというもの。損失額は約9000万円。

これらの調査を受けて、再発防止策を策定した。さらに大櫛顕也社長らが譴責および報酬月額の10%(3カ月間)を自主返納するほか、常務取締役の降格などが発表された。

15:30【ニチレイ】再発防止策の策定及び役職者の処分に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250415515985.pdf