【連載】会計士「マッチョ三宅」のガバナンス&サステナ道場
社会課題の解決に真摯に向き合う「サステナビリティ経営」への取り組みは、今や日本企業にとって喫緊の課題となっている。その対象は環境、社会、経済と全方位的で、とりわけ大企業には、その持続可能性への配慮が強く求められる。それゆえ、経営者には自らの世代を超えた「長期的な視点」が必要となるわけだが、範囲・深度ともにいまだ未知の部分が多く、頭を悩ます企業も多いはずだ。
反面、企業が株主利益の最大化を依然として求められているのも事実。むしろ、経営層は経営権の異動も含む強力な圧力に晒され、こと日本企業においては、その勢いは強まりこそすれ、弱まる気配がない。結果、短期的な視野での経済的リターンを確保し続ける必要にも迫られていると言える。
まさに地球環境のみならず、企業経営を取り巻く状況自体が灼熱化しているのである。そして、そのような中で、二律背反になりかねない課題を企業や組織はどう両立させ、そして前進させ得るのか――。
本コーナーは、そんな”灼熱の時代”を生き抜くため、長年、サステナビリティやガバナンスの実践と研究に携わってきた孤高の求道者、「マッチョ三宅」こと公認会計士の三宅博人氏が、しなやかな”企業・組織筋力”の鍛錬の場を、折々のトピックスと絡めて提供するものである。題して、マッチョ三宅のガバナンス&サステナ道場――。