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アドバンスクリエイト「東証から上場契約違約金」3360万円支払い命令【5月26日「適時開示」ピックアップ】

5月26日の日経平均株価は前日比371円高い3万7531円で取引を終えた。そんな5月26日の適時開示は289円だった。

今年に入り6社目となる上場契約違約金

東証プライム上場で保険代理店事業などを手掛け、比較サイト「保険市場」を運営するアドバンスクリエイト(大阪市)は、代理店手数料の不適切処理をめぐって(本誌関連記事はこちら)、東証から改善報告書の提出と上場違約金支払いを求められたことを5月26日に公表した。改善報告書の提出期限は6月20日。

東証によると、昨年10月8日に提出された不適切会計処理に関する調査委員会の報告書、今年1月10日に提出された追加報告書、さらに2月28日に過年度の決算内容を訂正したことを踏まえ、アドバンスクリエイトが20年9月期から24年9月期第3四半期決算短信について、上場規則に違反して虚偽の開示をしたことが、今回の措置の理由という。

アドバンスクリエイトは今年2月に再発防止策を開示しているが、東証は、再発防止の徹底を促すため、不祥事の経緯と改善措置を記載した報告書の提出を求めると同時に、長期間にわたり誤った決算情報を公開し続けていたことで株主および投資家の信頼を毀損したとして、3360万円の上場契約違約金支払い徴求を命じた。

なお、福岡証券取引所と札幌証券取引所からも両取引所の規程に基づき公表措置を受けている。

アドバンスクリエイトはこれらの措置に対し、〈真摯に対応し、提出期限である2025年6月20日までに改善報告書の公表を行う予定であります。また、上場契約違約金について、全額支払いを行う予定〉としている。

東証は今年に入って、アドバンスクリエイト以外にも、グロース上場のアクアライン、スタンダード上場のピクセルカンパニーズ、同じくスタンダードのエルアイイーエイチ(LIEH)、プライム上場のサンウェルズに対して上場契約違金の支払いを徴求している。

16:00【アドバンスクリエイト】改善報告書の提出請求、上場契約違約金の徴求及び公表措置の実施について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250526565611.pdf